Why I'm the
“STANDARD”.

「CLASSIC」と「EXCLUSIVE」、そして「STANDARD」。
3つに分かれるMOMOTARO JEANSのレーベルの中でも、特に多様なスタイルと親和して、
世代や個性を問わずに穿けるニュートラルな存在がこの「STANDARD」です。
一見シンプルですが、それはいわゆるオーソドックスとは明確に異なるもの。
そこでは洗練と色落ちの楽しみが両方味わえて、伝統的な仕様と独自のアレンジが混在します。
デニムの歴史と向き合いながら、モノづくりを続けてきたMOMOTARO JEANSが
時代に合わせてアップデートし、現代のひとつの基準として提案するジーンズ。
そんな「STANDARD」シリーズの個性を掘り下げます。

スタイルはオーセンティックな5ポケット。MOMOTARO JEANS独自のレシピの下、旧式力織機で織り上げたセルヴィッチ 生地を使用しています。分厚いヘビーオンスの生地ながら毛焼きを施すことで武骨さをやわらげ、清潔感のあるコンテンポラリーな表情に。MOMOTARO JEANSのデニムの特徴である「特濃 -TOKUNO BLUE」が特に顕著な理由は、ファブリックの項を要ご参照。シルエットはストレート、テーパード、スリム、ワイドの4つがラインナップ。 フロントフライはジップとボタンの前立てそれぞれが各シルエットごとに展開されます。

王道のディテールを踏襲しながらモダナイズされた「STANDARD」において、もっとも異質と言えるのがウェスト内側に配したマーベルト。通常はスラックスなどに用いられ、スーツやテーラードなどではお馴染みのディテールですが、MOMOTARO JEANSではそれをあえてカジュアルなジーンズに採用しています。仕立ての視覚的な美しさはもちろんのこと、一般的な5ポケットジーンズに比べて腰への干渉がやわらぎ、心地よいフィット感をもたらします。構造上、そのままでは5ポケットのスタイルにマーベルトを取り付けることは難しく、MOMOTARO JEANSでは“ラッパ”と呼ばれる専用の治具を縫製の現場と協力して開発することでこの仕様を実現。着用感も快適なマーベルトは、MOMOTARO JEANSのものづくりへのこだわりと、職人たちの知恵の象徴でもあるのです。

「STANDARD」シリーズで使用しているオリジナル生地は厚手で迫力のある14.7オンス。経糸たていとの打ち込みを増やすことで生地表面のブルーの密度を高め、MOMOTARO JEANSの特徴でもある「特濃 -TOKUNO BLUE」の色合いをより際立たせています。これによって穿き始めの深みのある表情と、メリハリのあるエイジングが両立。緯糸よこいとも通常より細めで、そこに特殊な加工を施すことで洗濯後の縮みを最大限抑えています。こうした生地の色合いや質感を最大限に活かすため、製品も無駄を排したエイジレスなデザインに。「STANDARD」の名が示す通り、MOMOTARO JEANSの個性やブランドの根幹を支える職人技がよりダイレクトに実感できるモデルです。未洗いの状態での穿き始めから ジャストサイズを選べば、洗濯を繰り返しても理想的なサイズ感を長く維持していけます。

「STANDARD」シリーズで使用しているリベットは、裏面にMOMOTARO JEANSの新たなロゴが刻まれた独自のもの。表面を貫通する打ち抜き仕様ながら、突起を潰してフラットにしているので衣服に引っ掛かりにくく、椅子や手などを傷つける心配もありません。

アイコンとなるパッチも、インディゴで染色された深いブルー。カウレザーにロゴをエンボス加工で表現したミニマルなデザインで、デニム地とのコントラストを抑えているのでタックインしたときにも落ち着きのある後ろ姿に。もちろん、デニム同様に味わい深い経年変化が楽しめます。

先に触れたヒップポケット裏の隠しリベットや旧式力織機ならではのセルヴィッチ生地など、クラシックなデニムの味わいや製法は残しながらサイジングやフィット感などは現代的にアップデートし、味わい深くも洗練されたバランスで 仕上げているのが「STANDARD」シリーズの特徴です。懐古主義かいこしゅぎでもアヴァンギャルドでもない温故知新おんこちしんなものづくりは、そのままMOMOTARO JEANSのスタイルが反映されたもの。ひとつひとつの工程を熟練した職人たちがそれぞれ手掛けることで生まれた製品はMOMOTARO JEANSの高品質さを実感させてくれるはず。